三津五郎の今月の役どころ 2008年8月
「つばくろは帰る」 大工 文五郎川口松太郎先生の作品で、昭和46年明治座で故尾上松緑のおじさんと淡島千景さんで演じられ、子役の岡村清太郎(現在の清元延寿太夫)が大評判をとりました。その舞台を覚えていて、改めて本を読みなおしてみました。すると、まず分かりやすく楽しい芝居であること、また福助さんと私、子役の小吉、勘太郎、七之助、巳之助など、それぞれの配役がぴったりはまること、そして、何より人間の温かさがお伝えできる芝居であることなど、納涼歌舞伎にはぴったりと思い、この作品を選びました。大工の親方と弟子たちの信頼感あふれるやりとりや、歌舞伎にしては珍しい京都の芸妓舞妓の風情、親子の情愛など、よき日本人の心をお伝えし、皆様の気持ちが温かくなるような作品にしたいと思っております。(今月のスケジュール)
今月の4役についてのコメントでず。話題の3部は別としまして、私はこの「つばくろは帰る」が楽しみです。山本周五郎の作品「泥棒と若殿」がとっても良かったので、これも大いに期待です。以前はこういう書き物の芝居をよく見ましたが、最近は新しい物というと、もっとインパクトの強いものが喜ばれていて、さらっとしたのが置いてけ掘!になっているように思います。江戸の市井に生きる人々の心温まる話し、取り上げてくださる大和屋さんに感謝です。

眉毛の下がった愛嬌のある子小吉君は、幼くてもけなげな安之助にぴったりでしたね。恨みがましいところがなくて、清々しかったです。
川口松太郎作のこのお芝居、江戸の職人の心意気や祇園に生きる女たちが温かく描かれていてなかなか面白かったです。
投稿: yuki | 2008年8月18日 (月) 22:53
本当に小吉君、安之助役が似合っていましたね。松緑に書き下ろしたというので、何だか音羽屋が演じているような錯覚?三津五浪さんは江戸っ子の雰囲気たっぷりで気持良く役になりきっていましたね。親子の絆のほうが男女の情より勝ったという感じで、あまりその辺の葛藤はなかったですね。脇の若手も楽しそうに和やかに演じていて、舞台のバランスが良かったです。
投稿: さちぎく | 2008年8月19日 (火) 01:05