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渡辺保の劇評2008年3月歌舞伎座

戸板康二はかって序幕の返しの堀端が前の鎌倉河岸の地走りの「落人」のパロディになっていることを指摘した。この指摘が正しいとすれば、佐七は堀端ばかりでなく大詰まで勘平なのだ。勘平は恋にうつつを抜かして錯誤の殺人を犯して身を滅ぼす。菊五郎の佐七を見ていて、私はそのことを実感した。あの小糸の家の門口でのキザな色男ぶり。それからの殺しまで勘平そのままである。 (2008年3月歌舞伎座)

このお芝居は初めて見ましたが、清元の「道行旅路花婿」が入る?のはなんでだろうと思っていました。戸板康二さんのこの話しを知って、納得がいきました。

菊五郎はこの役が初役とは思えないほどイキイキとしていました。周囲の役者も適材適所で“江戸”を満喫できる舞台でした。

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