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三津五郎の演目豆知識 「願人坊主」

『願人坊主』には、「悪」の字のついた手桶の底をお面にしてボロボロの扇子を持って踊るところがあります。これを「悪玉おどり」といいます。三代目三津五郎が『七枚續花の姿繪』という七変化舞踊のひとつとしてこの『願人坊主』を初演したのは文化8年(1811)ですが、その4年後に出版された葛飾北斎の『踊独稽古(おどりひとりげいこ)』には『あくだまおどり』という踊りの振りの図解が載せられています。変化舞踊はその当時市井で流行しているものをリアルタイムで取り入れることが多くありました。(三津五郎の部屋)

「三社祭」の善玉・悪玉踊りでも、このユニークなお面はお馴染みですが、三津五郎さんが大変詳しく解説しています。黄表紙の世界など見たことありませんが、マンガチックに描かれていて面白そうです。当時の市井で流行ったことを、即取り入れたりした変化舞踊は、当時の江戸人がいきいきと表現されているんですね。

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